安定の意味

おさかなです。
久し振りに就活についての記事です。
もう就活を終えてからの期間も長く、体験談も一通り書いてしまったので今後は就活関連でそこまで新しいことが出てくるとは思いませんが書き残していたテーマがあったのでまとめておきます。

安定とは

過去のインターンの記事二度目の就活の記事で企業選択の基準についてまとめていましたが、この中に企業が潰れないという意味での安定についてはそこまで重視していませんでした。
この理由は、定年まで1つの企業に勤めようというつもりがなかったからです。

最初の就活の時には並の就活生と同様に、定年まで1つの企業に勤められるかというのを気にしていました。
特にやりたいことがなかったのもあり、周囲の流れに乗って専門を生かせそうな公務員というのを選んだのもそのためです。

しかし、休学することになった時にどのようなスタイルで働きたいかを考えた時に、なるべく東京でずっと暮らしたいというのと専門性を高めていきたいと思うようになりました。
その時に、元ファンドマネージャーで経済評論家の山崎元さんのコラムを見てふと触発されたのです。
業界に就職するという視点を持つことが大切だということです。

周囲の研究室の同期やOBの方々が大手メーカーに就職して転勤族となったり、研究室の後輩が公務員や総合商社、メガバンクに就職して総合職として働いたりしているのを見聞きした際に感じていた違和感を意識することになりました。
彼らは有名で潰れないとされている会社に就職していますが、会社から離れたらどんな仕事ができるでしょうか。
もし会社が潰れたらどうするつもりなのでしょうか。潰れなくても東電やシャープ、東芝のような状態に追い込まれたらどうするのでしょうか。
そう考えると彼らが見ている安定は限られたもので、別の種類の安定もあるのかもなと思うようになりました。

安定の種類

1つ目は組織の安定です。
つまり、自分が勤めている組織が潰れないということです。
先程挙げたような業界やインフラ業界など国家に関わる親方日の丸企業が当てはまるのではないでしょうか。

2つ目は業界の安定です。
山崎元氏が述べているように、業界に就職するという視点を持つことです。
転職ができるのだからそれに応じて自身のスキルを高めることで得られる自由が出てくると思います。
ただ、社外でも身につく専門性がつく業務は限られてきます。
インフラ業界や総合商社、広告代理店、デベロッパーなどはその会社に特有のことが多く、同業他社でもやり方が全然違うためにポータブルなスキルを身につけるのは難しいでしょう。
メーカーの中では医薬品やビールなどもその傾向が強めなように思います。
金融業界でもメガバンクや生損保の総合職ではポータブルなスキルを身につけられる部署は多くないため、配属リスクに自身の身を委ねることになります。
実際にこれらの業界は新卒生え抜き主義で、同業他社への転職や出戻りといったことはまずありえません。
逆にそのようなスキルが評価されやすいのはコンサルティング業界と金融専門職かなと思います。
これらの業界では求めるスキルが高度に標準化・可視化されているため人材の流動性も実際にかなり高くなっているのでしょう。

3つ目は個人の安定です。
会社勤めに頼らずに複数の収入を持てれば良いでしょう。
定番どころで言えば副業や投資による収入(利子・配当・売却益・不動産など)、原稿料・印税、物品販売などでしょうか。

こうしてみると、2つ目と3つ目の安定とは依存する場所を増やすことで1つ1つの依存を小さくすることと言えそうです。
1つ1つの依存を小さくすれば依存先が危なくなっても他の依存先に頼れるということで、却って強い安定につながるのではないでしょうか。

私はとりあえず新卒から当面の間は2つ目の安定を重視して所属する企業を決めようと思いました。

日系大手の利点

そうは言っても、私はベンチャー企業や外資系大手企業ではなく日系大手企業を志望することにしました。
これは、私が勝ち馬乗り志向があって理想をあまり追い求めない現実主義者というのもありますが、日系大手企業には会社の安定以外のメリットがあると思ったからです。

1つ目は、研修が充実していることです。
ベンチャー企業を始め新卒採用が少なく逆に中途採用が多いところでは、最初の研修が不十分なところがあります。
業務についてはOJTで覚えればよいということなんでしょうが、社会人としてのマナーや他の大手企業との付き合い方など業種を問わず役に立つ知識があるはずです。
これらを専門の業者による外部研修で効率良く身につけられるというのがメリットになると思うのです。

2つ目は、本社としての決定権があり、更に独断ではないため雇用が外部環境に左右されにくいということです。
外資系企業だとあくまでも日本支社なので、重要なことの決定権は本国の上層部にあります。
つまり、重要なことは日本では決められないということです。
場合によっては個人の業績が十分でも、日本から撤退するということで部門の社員が全員クビということもあり得ます。
また、本国の上層部のごく少数の人(独断なんてこともしばしば)によって決められるため、相当早くに動きが出ます。
日系大手企業ならそのようなことがあっても数年の猶予があるため、その間に行動していけば良いということで多少の余裕はあるでしょう。
ベンチャー企業でも同様で、創業者の意向によりどうにでもなってしまいます。創業者に嫌われたらおしまいです。
たとえ上場しているようなメガベンチャーでも実質的な最終決定権が創業者に集中していることもしばしばです。

3つ目は、転職先の可能性が広げられるということです。
ベンチャー企業に新卒で入って後から大企業に転職するというのは相当難しいことなのです。
しかし逆は可能です。つまり不可逆なのです。
つぶしが利くというのは悪い話ではないと思います。

知名度

安定しているとされている企業は得てして知名度も高いものです。
そのため知名度も気にする人は気にするのかもしれません。モテるとか同窓会でドヤれるとかあるでしょうからね。
ただ、私は気にしませんでした。

会社の名前よりもそこで何をしているかのほうがずっと重要だと思ったからです。
例えばネームバリューがあるとされているメガバンクでも、支店で法人営業を続けているとなると将来性の面から疑問符がつくかなと思うのです。

また、知名度が高い企業に勤めている人はお金を無駄遣いする傾向があります。
給与水準が多くの人々に知られている(そして、大抵の場合は結構高い)ことから、生活水準を上げてしまうことが原因でしょう。
生活水準は一度上げるとなかなか下げられないものです。見栄というやつですね。

私は見栄よりも可処分所得を増やしていきたいなというタイプなので、収入を増やすことと同じくらい経費を減らすことを重視します。
そのため、会社の飲み会や日々の固定支出などが増えがちな有名企業勤めだと可処分所得はなかなか増えないだろうなと思うのです。
お金も溜まらなくてやりたいことができないのは困るなあと思います。


企業を選ぶ軸を自分なりに決めていく上で、自分がどのようなスタンスで働きたいかを決めることが就活で一番重要なことなんだろうなと思います。
私はMBTIを使いつつ過去記事の節でまとめたような基準を作っていきましたが、学生時代の過去の取り組みでどのようなことに対してやりがいを持てたか、意欲を持って取り組めたかというのも参考になることでしょう。
人と喋っているのが好き、目標を達成するためい効率的な手段を探している時が楽しいなどあると思います。
特に思いつかなかったら研究室の同期や指導教員から評価を聞いてみるのも良いでしょう。
使えるリソースをなんでも使うのが就活というものです。

ではでは。