可処分所得を増やすには

おさかなです。

先日こんなツイートを見てなるほどと思いました。

実家暮らしの人はお金に困ることがないように見えて羨ましく思うことがしばしばですが、そうでなくてもお金は溜まるのですね。
似たようなものとして、人生の4大コストというのも話題になりました。

私は結婚しなくて良いという程の過激派でもありませんが、言わんとするところはわからなくもないです。
可処分所得を増やすには収入を増やすことと固定支出を減らすことがありますが、後者のほうがより容易です。

この固定支出を増やす要因として挙げられている結婚・家族、車、家、保険のそれぞれについて見ていきましょう。

結婚

結婚はコストだから削ぎ落とせというのはまるで現世の煩悩を切り捨てて出家する修行僧か何かのようですね。
私は経済的理由から見て結婚そのものにはそれなりに妥当性があると思っています。
二人で同居することによる生活維持費用の削減も大きいのですが、それ以上にリスク分散の観点が大きいです。

例えば、病気やリストラなどで1~2年間全く収入がないという状態に追い込まれたら、貯蓄に頼る生活となってしまいます。
夫婦が共働きだと、片方が一時的に全く稼げなくなっても最低限の生活を維持できるという点でリスク分散になるでしょう。
特に夫婦で全く別の業界に勤めているとリスク分散の効果が大きいのかなとも思います。
ただ、分野が違いすぎると勤務時間や場所などライフスタイルが違うことによる相互不理解やすれ違いが起こりやすくなるかもしれないので、それはそれで難しそうです。

このような生活を指し示す言葉で最も当てはまるのはパワーカップルというものではないでしょうか。
夫婦共稼ぎでどちらも年収700万円以上というものらしいのですが、今後はこれが今時のライフスタイルになっていくのかなという気がします。

お金に困らない「パワーカップル」が気をつけたい3つのリスク

また、この観点からいうと専業主婦を抱え込むというのは結婚の一番のリスクとなるでしょう。
そもそも年功序列や終身雇用の制度が崩壊しつつある現代に合っているシステムだとは到底思えません。
高度経済成長期の遺産に過ぎず、現代では成立させるのに無理があるので寿退社はなるべく回避するべきだと思います。

元ツイートにある結婚式は確かにお金を食うものになりそうです。
結婚式場に数十人から数百人を呼ぶ披露宴の形式だと、式場にもよりますが200~300万円程度はするらしいです。
来場者から3万円くらいのご祝儀をいただくとしてもそれなりの額を自己負担する必要がありそうです。
ただこれも様々な方法を取ることができ、カジュアルなパーティー形式の結婚式にするだとか、披露宴を開かずに二人だけや両家の両親などごく少数の参加者のみで挙式だけを行うなどあるそうです。
これなら費用面でも勿論ですが、人前で目立ちたくないとか招待客に気を遣うだとかいう気苦労もほぼなくて良さそうですね。

ここまでは結婚の話を見てきましたが、出産・育児についてはどうでしょうか。
私の肌感では、子供がいる生活というのはおそらく幸福度のボラティリティが大きくなるだけで期待値を取ると子供がいない生活とさほど変わらないかやや下がるかくらいだろうなと感じています。
経済的な観点から見ても、子供に莫大な額を掛けて育てることを投資とみなすならばリスクが大きすぎて割に合いません。
社会人になった後に親に仕送りをしてくれたり老後の面倒を見てくれたりという孝行な子供なら投資額を回収できるかもしれません。
しかし、社会人になってからも度々親にお金の無心をしたりパラサイトシングルとなって居着いてしまったりということで投資額を回収どころかマイナスにまでなってしまうこともあり得ます。

そうは言っても子供を大学卒業まで育てるのに一人あたり1,300万円は掛かるという試算もあります。
子供を一人前まで育てるのは親としての責務であり、ペイしないから投資しないなんてことはやって良いはずがないと思うのです。
育児ばかりは人生のコストで割り切れるものではないのでしょう。

「子供一人育てるのに3000万円が必要」ってホント?若い世代を萎縮させているのは誰なのか?

元Tweetにもあるように、戸建住宅を購入する場合は税金や仲介手数料、登記に掛かる費用、住宅ローンを組むのに掛かる費用などで住宅価格の6~10%程度の諸費用が発生することは一般的なようです。
一戸建て購入に必要な諸費用はどれくらい?

ただそもそもその前に住宅を購入する必要性や妥当性についてよく考える必要があると思います。
確かに、老後になると孤独死が大家さんに嫌がられるという理由で賃貸住宅を借りにくくなる可能性は上がります。
しかし、持ち家にも転勤や離婚、子の独立などで住まなくなるというリスクがあります。
広い家に住む必要があるのは、子供が小学校に上がってから大学を出るまでの16~18年程度がせいぜいでしょう。
子供が地方の大学に下宿したり、転勤で住まなくなったりしたらこの期間はもっと短くなりますね。
それなら、都度必要に応じて適切な広さや場所の家を借りるほうが良いのかなと思うのです。

ひょっとすると持ち家は投資だ、ローンを払い終われば最後に土地という資産が残るという反論もあることでしょう。
確かに投資用の不動産に関してはそうかも知れません。
ただ、持ち家に関しては投資ではないと思うのです。
そもそも資産運用は分散投資が鉄則ですが、持ち家では1戸しかないので分散できていません。地震や津波が来たら困ったことになるでしょう。

また、新築住宅の場合には住み始めた瞬間に価値が下がる「新築プレミアム」というものがあります。特にマンションの場合は顕著のようです。
これが成り立つのは買い手(住む側)が以前に誰も住んでいないということに価値を見出すからなのでしょう。
こうなると消えゆく費用に対して住宅ローンという負債を充てていることになるので、ただの消費活動に過ぎない気がしてきます。

勿論個々の事情(例えば親や祖父母から土地をもらえるなど)に応じて様々だと思いますので、最終的には個々人で判断することになるはずです。
不動産会社の営業マンに流されるがままに家を買うのではなく、リスクを取ってでも家を買う根拠を見出すべきというお話です。

車が必要かどうかは住む場所によると思います。
地方であれば公共交通機関がほぼなく車が必要不可欠なところも多いと思います。
その一方で、本数の多い電車で通勤できる首都圏や関西圏であれば要らないはずです。
通勤で車を使わないなら多くても週末の週2日くらいしか車を使わないことになります。

車の維持費について調べてみたところ、年間20~40万円程度と出てきました。月あたりで割れば2~3万くらいでしょうか。
これは中古車を現金一括で購入したり、車を譲り受けたりして車両購入費が掛からないという前提でのものです。
地方だと駐車場代が掛からなかったりするので一概には言えませんが、自動車税、重量税、自賠責保険料、任意保険料、点検費用、車検費用、駐車場代、燃料代を含めるとこのくらいでしょう。
自動車の年間維持費はどれぐらい?車種別にまとめてみた

一方でレンタカーを1泊2日で借りた場合、大手ですと車両代と保険料、燃料代を合わせて15,000~20,000円程度でしょう。
カーシェアリングや格安レンタカーを使えばもっと安くなりそうです。

以上のことから、電車で通勤できる首都圏や関西圏であれば費用面からも必要ないと言えそうです。

生命保険

大学院に進学していて1年休学していたりすると、高校や大学の同期の多くはもう就職しています。
そこで会って話していたりすると、職場に生命保険の外交員(いわゆる保険のおばちゃん)が来て勧誘されてるというのをよく耳にします。

ただそもそも民間の生命保険が必要かを考える必要はありそうです。
日本では 国民皆保険制度が整っている上に高額療養費制度なんてものまであり、月の医療費が自己負担限度額を超えた分は負担しなくて良いというものになっています。
高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

このため、アメリカなどとは異なり入院手術をしたから自己破産なんてことにはならなそうです。
そう考えると入院給付金が高額な医療保険に入る必要はそこまでないのかなと思います。

また死亡保障についても、社会人になったばかりの独身世帯だと養うべき家族もいないはずなので死亡給付金がなくてもそこまで困ったことにはならないはずです。
このため死亡保障付きの保険は子供が生まれてから考えるので十分ではないのでしょうか。

そもそも保険料は純保険料と付加保険料からなります.
純保険料は保険金や給付金の支払いに必要なお金を統計的手法で計算したもので、死亡率のような基本的なデータは同じなので保険会社間で差はほぼありません。
その一方で、付加保険料は保険会社の収益や販促・維持費用に充てられる訳です。
職場に出入りしているおばちゃんは人件費が嵩んでいる訳で、そこから生命保険を契約するのは賢いのでしょうか?
保険用語資料集/純保険料

この観点からすると、よくある学資保険についても自動積立+死亡保障のほうが商品の作りが簡素で費用が少ないため安くなることが多いと思います。
自動積立であれば人件費はそれ程掛かりませんからね。
生命保険なら生命保険料控除という税制面における優遇もありますが、自動積立にもつみたてNISAという魅力的な優遇措置が現れました。

思考停止でなんとなく保険に入るのではなく、様々な選択肢から検証してみる必要がありそうです。


これらを見ていると、本来は投資であるべき事柄が消費活動になってしまっているのが問題なのかなと思うようになりました。
当人も所得が十分にあり、消費活動だとわかっていて納得しているのなら問題ないのかもしれませんが大抵の場合はそうではないでしょう。
見栄や世間体に乗せられてなんとなく買ってしまっている場合が多いのではないでしょうか。

このようにして浮いたお金で自分への投資を進めて、知恵という見えないながらも他者に奪われない本質的な財産を蓄えて豊かな人生を過ごしていきたいものですね。

ではでは。