休学後の活動3 ~インターンシップ~

おさかなです。前回の記事からだいぶ間が空いてしまっていますが、休学中にしていた活動についてまとめておこうと思います。

前回までは就職活動が上手く行かなかった原因を心理学や精神医学の観点から科学的に分析していこうとしていました。
今回からは、より前向きに働き方について考えるために行っていた様々な活動について書いていきます。

民間就活が全滅した6月頃から8月頃は特に何もせず引きこもっていましたが、カウンセリングや精神科を受診したおかげもあり、外に出られるようになっていました。
これまで基礎寄りの生物系の研究をしていたため産業との繋がりが薄く、世の中にどのような仕事があるかをよく理解していませんでした。
このためインターンシップに応募し、1dayのものも合わせると10社程参加しました。

以下、インターンに参加した経緯と特に印象に残ったものについて取り上げていきます。
これからインターンに参加しようとしている読者の方の参考になれば幸いです。

インターンシップの時期

この節で書く話は私が19卒として参加していた2017年時点のものです。
ただ、大枠となるスケジュールが変わらない限り2018年(20卒)も同様でしょう。

大手企業であれば、インターンシップは学部3年・修士1年の6月以降から始まります。
特に多いのが夏休み中のサマーインターンと春休み中のウィンターインターンです。
サマーインターンは6~7月頃に選考・8~9月頃に実施するものが多く、ウィンターインターンは12~1月頃に選考・1~2月頃に実施するものが多いです。
また、この他に秋冬にやるインターンもありますが、大学の授業があるため夏や2月に比べると数は少ないです。

私は上記の通り8月からインターンに参加しようとしていたためサマーインターンには間に合わず、秋冬にやるインターンを探しつつウインターインターンに応募していました。

インターンシップの探し方

世の中には膨大な数のインターンシップがあるので、どうやってインターンを探し取捨選択していくかが難しいところです。
そこで、あまり参考にはならないかもしれませんが私がやっていたやり方を紹介します。

私はまず業種を絞るところから始めました。
働くにあたってどのようなスタンスでいきたいかをMBTIを利用しつつ考えました。
そこで浮かび上がってきたのは以下のようなものです。

  • 専門的な知識を身に着け活用できる
  • 物事の法則性を理解し論理的に分析する
  • 対人折衝が少ない
  • 他者と仲良くすることを強制されない
  • 目の前で起こっている事実や結果に着目する
  • 独創的な発想がそれ程求められない

また生い立ちにも書いたように転勤族の子として東京と地方のどちらにも暮らした経験から、なるべく東京に残りたいと考えるようになりました。
地方では人が少ないのもあり考え方の幅が狭く、同調圧力が強いため4つ目の条件が満たされにくいと感じたからです。

以前の記事にも書いたように理系ナビなどの特化型就活サイトを使い、これらの条件に当てはまる業種を探してみました。

  • IT(システムエンジニア、プログラマーなど)
  • 金融専門職(アクチュアリー、クオンツ、トレーダー、アナリスト、ファンドマネジャーなど)
  • 公務員専門職(特許審査官など)
  • メーカー(知財系部署など)

公務員行政職は異動が多くジェネラリストであることを求められることから、コンサルティング業界やベンチャー企業は他人とは異なる発想を出すという独創性を求められることから、メーカーの生産技術職や品質管理職は地方の工場勤務が多く東京に残るのが難しいことから外しました。
コンサル業界はインターンの選考だけ受けましたが、GDやケース問題が苦手だったためやはり適性があまりないようです。
全てを網羅できているとは思いませんが、ざっと以上のようなものではないでしょうか。

このうち公務員専門職とメーカーについては、官庁訪問を通じて知財業務への関心が薄くなってしまったためあまり考慮しないことにしました。
残った金融とITの業種についてより詳しく知りたいと考えたため、UnistyleONECAREER外資就活ドットコムのインターン〆切情報から探していきました。

インターンシップの種類

インターンシップは大きく分けるとセミナー型・プロジェクト/ワークショップ型・実践型の3つに分けられるといいます。
それぞれ、以下のような特徴があります。

セミナー型

会議室に缶詰になって事業内容の説明を受けたり、ちょっとしたケーススタディやグループディスカッションをしたり、会社見学をしたりといったもので、会社説明会の延長な感じがします。

社員さんとの質問会や交流会(という名の飲み会)が行われる場合もあります。
経団連の指針で1dayインターンシップが解禁されたこともあり、大手企業では大抵の会社でやっていると思います。
ただ、選考には直接関係してこない場合が大半です。

期間は1日~5日が殆どで、1dayインターンシップは基本的に全てこれです。
給料は基本的に出ず、交通費や昼食が支給されるかどうかは会社によります。
私が参加した時は交通費自己負担・弁当のみ支給が多かった記憶があります。

業界やその会社の事業内容への理解を深めることはできますが、実際の業務を体験することはほぼ不可能です。
このため、社員さんとの交流会がある場合には実情(特にネガティブな面)を聞き出すことでよりリアルに近づく努力を進めていきましょう。
このようにすれば面接でもより説得力ある志望理由を話せることでしょう。

プロジェクト/ワークショップ型

課題解決型とも呼ばれるように、個人やグループに対してお題が与えられ、課題解決やディスカッションを進めて最後にプレゼンを行うというものです。
社員さんがメンターとしてグループに付く場合が多い他、最終プレゼンでは審査役の社員さんが実務的な観点からフィードバックをくださることが多いです。
外資系企業では選考過程の一環となっていることが多い(外資系戦略コンサルティングファームではインターン参加者からしか採用されないなんてことも)他、日系企業でもこのタイプのインターンで優秀だと見られた学生には特別選考ルートや早期内定などの優遇・囲い込みがあることも多いです(経団連の指針には反していますが結構多くの企業がやっています)。

期間は5日~2週間程度が多いです。
給料はごく一部の企業で出るようですが基本的には出ず、交通費や昼食が支給されるかどうかは会社によります。
私が参加した時は交通費支給(実費、遠距離からの参加者は新幹線代や飛行機代も実費で支給)、昼食支給、遠距離からの参加者は宿泊施設の提供もあったことが多かった記憶があります。

このタイプのインターンは多くの場合、参加するのに書類選考と面接があり、特に日系企業では本選考より厳しいなんてことにもなりがちなのが難点です。

実践型

実際のオフィスに配属されて業務を体験するものです。
欧州や米国で行われている本来のインターンシップに最も近いスタイルかなと思います。
企業も参加者もお互いの実情を理解できるため採用に直結することも多いですが、手間が掛かるため大手企業では人数の都合上難しくベンチャー企業でしか行っていないと感じます。

期間は最低でも3か月、長いと年単位で行うもので、給料や交通費もアルバイト同様に出ます。

頻度は週1~5回と様々ですが、基本的には平日に行われるため拘束時間の長いウェットな生物系や化学系の学生は時間のやりくりに苦労すると思います。
低学年で学生実験や研究がないうちに参加するか、留年や休学などしていて時間を作るかしないと参加は難しそうな気がします。
私の周囲を見ていても、理系院生でこのタイプのインターンに参加して研究も両立できているのは拘束時間が少なめで社会からの需要が高いスキルを持っている情報系くらいかなという印象があります。

3分でわかる!インターンシップの種類と目的まとめ


私はプロジェクト型に2つ参加した他は全てセミナー型でした。
時間に余裕がある休学中の学生の割にはいまいちだったかなとも思います。
ただ、ベンチャー企業には惹かれなかったので、実践型に参加するモチベーションはありませんでした。
ベンチャー企業は世界を変えようとするというある意味では向こう見ずな集団なので、既存の枠組に馴染めない生意気な人でないと続かないのかなと思います。
私は現実主義が強く勝ち馬乗りなところがあるので、その点では致命的に不向きであると判断しました。

また、日系大手企業を志望することにしました。携わりたい業務についてそこまでピンポイントには決めきれていなかったことから、ジョブローテーションを通じてある程度適性を見極めたかったからです。
また、キャリアの立ち上げ期となる最初の3年間の雇用は確保されている方が良いとも感じました。いくら外資系企業といっても最初の3年間は能力不足によるリストラはあまりないようですが、部署全体を日本から撤退ということやリーマンショックのような突然の恐慌による人件費削減などといった外的な要因で大量解雇になることもあるらしいです。
そうは言っても、就きたい仕事が部署単位・上司単位で決まっているなら配属リスクをなくすために外資系企業を受けるほうが良いでしょう。
インターンに行った場所も最初の投資ファンドは独立系(外資系投資銀行に似た雰囲気)、他は日系大手でした。

なお、学年を問われたことは一度もありませんでした。
修士2年だからといって不都合が出ることもなかったので、そこまで心配することはないと思います。

印象に残ったインターンシップ

そんなこんなでインターンに10社程参加しましたが、やはり印象に残っているものとそうでもないものがありました。
印象に残っていないものは、業界と会社について当たり障りのない説明をして多少のグループディスカッションをする程度です。
これでは会社説明会と変わりませんね。
そんな一方で、参加して本当に良かったな、生きる方向性を決めていくのにつながったなと思えるようなものもありました。
以下、それぞれについて見ていきましょう。

投資ファンド

9月下旬に2週間参加しました。
なかなか重厚なプロジェクト型のインターンでした。

こちらの会社はPE(非上場株式)ファンドのうちの企業再生ファンドで、新卒採用を行っていないためインターンも採用と全く関係がありません。
ただ、大学院生が研究で培った知見や経験を活用して、経済やビジネスにおける永続性について考察や分析を行うという内容だったため関心を持って応募しました。
理系院生として培ってきた強みを洗い出せるかもしれないという期待があってのことでした。

実際に参加してみての感想ですが、金融の専門的な実務家が全く思いつかないような異なる見方を期待されていたので高度な独創性を求められるという点でなかなか苦しいものがありました。
正直な話、私には苦手なものであるなと感じました。
他のインターン生とも比べられて相当しんどい2週間でしたね。

また、新卒採用を行っていないということで、社員さんは皆前職があっての入社です。多くは(主に外資系)証券会社の投資銀行部門(IBD)や戦略コンサルティングファームの出身ですが、中には証券会社の市場部門や銀行の企業再生部門の出身の方もいたりしました。
世の中にはこれ程までに多様な仕事があるのかと思ったものでしたし、そこからPEファンドを選んだ理由もある意味では参考になるものでした。
PEファンド自体はIBDや戦略コンサルといったようなセルサイドとは異なり結果責任がついてくるからか、プレッシャーは金融業界の中でも屈指の強さのようです。セルサイドや他の銀行保険証券の場合は売上ノルマを達成するプレッシャーこそ強いものの、利益を出すための必須要件に顧客の成功が入ってこないのです。
ただ、勤務時間は長くてもてっぺんくらいまでということで、深夜2時3時まで仕事しているセルサイドに比べれば短いようです。
いずれにせよ、私には到底務まらない世界だろうなと感じました。

他人と同じことをしたくないという独創性や野心に満ちた学生であればより楽しいと感じたのかもしれません。
過去のインターン生の作品や同期のインターン生の様子を見たりしていても、そのような方は自己の思想を表現したいという欲求が強いと感じています。
私の場合はこのサイトもそうですが事実や記録を残しておきたいという方が強く、そこまで思想を表したいという感じではないんですよね。
ベンチャー企業への就職や新たな分野への挑戦を褒め称える文化もありましたし、やはり他の事業会社とは一線を画した雰囲気があったと感じました。

システムインテグレーター(SIer)

8月から9月にかけて2社、1月に1社参加しました。
全て1dayでセミナー型のインターンでした。

参加してみて感じたのは、SIerにいるシステムエンジニア(SE)の業務は直接プログラミングすることではなく、官公庁や企業から請けてきた案件が要件通り仕上がるように下請け業者の工程を管理するプロジェクトマネジメント(PM)が主流ということです。
確かに要件定義や基本設計といったような上流工程と呼ばれているところでは論理的思考が必要になってくるとは思いますが、それ以外の工程管理の部分では人の管理という対人折衝がかなりの部分を占めることになります。このため率直に言うと業務に魅力を感じませんでした。

信託銀行

10月下旬に参加しました。3daysですがセミナー型でした。
終了後に追加講義があり、市場業務編とアクチュアリー編の1dayインターンがあったため1月頃に参加しました。

受けた感想としては、塾高上がりマスコミ/商社志望の慶応経済生といったような文系就活のテンプレと多く出くわしてカルチャーショックを受けました(笑)。
理系の研究室にはこういう人は少ないですからね。
また、応募の際に受けた玉手箱というwebテストの結果をもらうことができました。
概ね上記のように洗い出した結果と似ていましたが、プレッシャーへの耐力などやや異なる観点もあって参考になりました。

信託銀行では預金等の自己勘定運用と企業年金の受託運用の両方を同じ会社の中で行っていることから、業務の向き不向きを見極めつつ異動できるというのはメリットだと思いました。その一方で、一部の専門的な業務を除いては(メガバンク程ではないにしても)配属リスクが高そうだと感じました。支店配属も含め全国転勤のリスクがあるのも困ったものです。
また、アクチュアリーでは顧客企業との折衝が多く年金コンサルタントとしての要素が強いと感じたため思っていたのと違ったなとなりました。

証券会社

2月上旬に1社参加しました。5daysのプロジェクト型でした。
他にも応募したのですが面接で落とされました。

ストラクチャード・プロダクト部の社員さんから講義を受け、仕組債を組成してセールス(機関投資家向け営業)の方に提案するというお題を与えられました。
といっても実際にプライシングのシステムを使わせてもらう訳にもいかなかったため、社員さんが用意してくださった20通り程の選択肢から選ぶという形でした。

参加者のレベルがかなり高く、私がいた部門のインターン生は50名程いましたが全員が理系で8割くらいが院生だったためかなりの刺激を受けることができました。
学校も東大が1割くらいを始め旧帝大や早慶上智理科大といった感じでした。
また、最後の発表会ではグローバル・マーケッツ部門のインターン生が合同でプレゼン大会を行うという形式だったため、アナリストやクオンツのお題を進めていたグループのプレゼンも聞くことができました。
特にクオンツのグループでは、金融工学系の院生が主力となってセルサイドならではと言えるデリバティブのプライシングについて高度な話が進められていたため凄いなと思ったものでした。

昼食時などの機会を使ってグローバル・マーケッツ部門の社員さんからお話を聞くことができました。
特にディーラーの方からは仕事の内容を詳しく聞くことができました。
プロップディーラーとカスタマートレーダーの違いといったように業種や扱うプロダクトの分野によって呼称に違いがあるような場合もあるので、実際にその分野で働いている方からお話を聞けたのは貴重な体験でした。
また、ディーラーに求められる資質について聞けたことで、向いていそうかどうか考えを深められたのも良かったと思います。
話を聞く限りでは、相場を追うお仕事なため熟考型の人間には不向きなのかなという印象を持ちました。

ちなみに、支給された交通費の額や食べ物の質などは屈指の高さでした。
どうやら弁当もかなり高級なものだったようです。
やはり証券会社はお金を持っていますね。

生命保険会社

12月上旬に5daysのものを1社、2月下旬に2daysのものを1社参加しました。
いずれもセミナー型でした。

前者はアクチュアリーのもので、後者はクオンツのものと専門に特化したものでした。
アクチュアリー編ではソルベンシー・マージン比率の算出や保険金設定について、クオンツ編では運用ポートフォリオ策定とリスク定量化(VaR算出など)について説明を受けたり体験をしたりしました。

こちらも参加者のレベルが高く理工系や金融工学系を専攻する院生が多かったことから、かなりの刺激を受けることができました。
特に生物系院生をやっていると、数学や統計の知識がどの程度求められているか不安になるものです。
社員さんに聞いてみたところ、アクチュアリーやバイサイドクオンツであればピュアクオンツとは異なり大学教養程度(解析、線形代数、微分方程式、統計etc.)で問題ないというコンセンサスが得られているようでした。

クオンツ編では、クオンツ採用以外でミドル部門(運用企画部)にいらっしゃる社員さんの話も聞け、運用のフロント部門についても概要や雰囲気を聞くことができたため生命保険会社の運用体制について理解が深まりました。
アクチュアリーとクオンツでどのような違いがあるかといったような話なども聞けたのも良かったと思います。


これらのインターンシップに参加してみて、当初の狙い通り世の中にある専門的な仕事の業務内容への理解を深めることができました。
それだけでなく、私が何が得意で何が苦手か、どのようなことにモチベーションが湧くかという価値観を洗い出すことができたと思います。
これは大きな収穫でした。

これらの結果を踏まえて、3月以降どの業種に出そうかおおよそ固まってきました。

次回は休学中に行っていた勉強について書いていきます。

休学後の活動4 ~休学中の学習~ に続く